2018年4月23日月曜日

ChatWorkイベントレポート:上場前後、組織の成長の勢いを止めないためにやっておきたい3つのこと」に登壇しました!

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3月13日、「上場前後、組織の成長の勢いを止めないためにやっておきたい3つのこと」と題したセミナーが東京で開催されました。Fringe81株式会社 代表取締役CEOの田中弦氏、株式会社SmartHR CFOの玉木諒氏、そしてChatWork株式会社からはCFOの井上直樹が登壇しました。

今回はセミナーの模様をレポートします。


急成長の企業が成長を止めないためにやるべき組織づくり——株式会社SmartHR



玉木氏は、大学卒業後、大手監査法人のほか2社を経て、2017年10月株式会社SmartHRに入社。現在は同社のCFOとして活躍中です。
そんな玉木氏の講演テーマは「組織運営で一番大切にしていること」。

玉木氏がまず、前提として「代表の宮田が常々メンバーに伝えていることなのですが、スタートアップを創業することは、成長させていく過程を100個の難問を解いていくようなもの、とたとえて話をしています。」述べました。

スタートアップは、どの市場で勝負するのか、初期のプロダクトはどうするのか、マネタイズはどうするのか、資金調達や人材採用は……といった経営課題が次々に襲ってくるといいます。

「これを社長が1人で解こうとすると、時間がいくらあっても足りませんし、出す答えの精度も専門外のことは特に高くなりません。そうではなく、100の問題があるなら、たとえば50人で2問ずつ解いたほうが、各人の専門性を生かして解答の精度を高められますし、トライアンドエラーをする機会も確保できます」

これを実現するためには2つのポイントがあると玉木氏は言います。ひとつは「全員が持っている情報を同等にする」こと。

「よいことも悪いことも含めて情報を開示する必要があります。弊社ではKPIや経営会議の議事、預金残高までフルオープンにしています。その情報をもとに、メンバーが自律的にやるべきこと考えて、動くことができるのです」

情報を開示することは大きな勇気をともないますが、実際にやってみるとさまざまなメリットがあったと玉木氏は説明していました。

「各メンバーが会社の会社の懐事情を気にしながらプロジェクトを進めてくれたり、経営層ではなく現場が予算を立てて自律的に動いてくれたりしました」

もうひとつのポイントは「判断基準としての会社の価値観を定める」こと。

価値観を作っただけではうまく機能しません。社員が普段、どういった言葉を使って話しているのか、そういったところに注目し、普段の会話の中で使えるくらいの「浸透しやすさ」が大事だと玉木氏は言います。

これら2点がそろうことで社員は自律的に判断し、意思決定も自ずと社長と似てくるようになり、経営課題についても早めに対処するスピードが保てるとのことです。

ただ、こういった改善策を頭ではわかっていても、つい目の前の作業に追われて経営課題の発見に至らないというのもよく聞く話。そこで玉木氏が推奨するのが働きやすい組織づくりへの取り組みです。

「私は、働きやすくなるための投資をコストとはとらえていません。会社の成長につながるものであれば、課題の発見解決のためのリソース確保の手段なのです」

同社の基本方針は、「時間を買うためにお金を使う」と「非効率の根本に対処する」という2点です。

事業のスピードをあげるための外部サービスやツール、機器などへの投資は、玉木氏はほぼ“ノールック”でOKを出しているとのこと。

たとえば、「非効率」の原因のひとつである、使いにくいオフィスツールやパソコン、周辺機器に対して、必要であればすぐに導入したり、既にあるのでもったいないということは考えずに、買い換えるなど、徹底して取り組んでいるそうです。


組織拡大の中、いかに経営陣と現場の意識統一を図るか——ChatWork株式会社


続いてChatWorkから、CFOの井上が登壇。ChatWorkのビジョンと、文化を支える制度、そしてチャットワークをどう活用しているのか紹介しました。

井上は大手広告会社、戦略コンサル、外資系メーカーを経て2008年よりリクルートに入社、計5年間の海外駐在を経て2017年8月に帰国し、11月よりChatWorkに入社しました。

井上はまず、ChatWorkのビジョン「世界の働き方を変える」について説明しました。ChatWorkではこのビジョンと会社の価値観を形成するコアバリューが明文化され、社内に浸透しています。

コアバリューとして井上が挙げるのが、「バランス思考」、「ノージャブジャブ&トリプルワクワク」、「ノーイライラ&メイクユーモア」、「ギブ・ギブ・ギブン」など。

会社のビジョンやコアバリューを支えるために、ChatWorkでは年に3回10連休がとれる「長期休暇制度」や、帰省時の費用を負担する「ゴーホーム制度」など、さまざまな制度を用意しています。

制度を設ける理由は「仕組み化」にあると井上は言います。


「たとえばランチトーク制度や飲み会制度、食券制度といったサポートは、オンラインコミュニケーションでまかないきれないウェットな部分を対面コミュニケーションで補完するための仕組みですし、前述のゴーホーム制度やバースデイ制度、出産立会制度などは、家族を大切にすることで、家族にもChatWorkで働いていることを喜んでもらえる仕組みづくりなのです。」

こうした取り組みを強力にサポートするのが、チャットワークの存在です。

グループチャットやタスク管理、ファイル共有、ビデオ通話などの機能があるチャットワークは、メールや電話などよりも気軽にやり取りできるため、コミュニケーションの総量が増えて相互理解が進むのだと井上は説明します。

「すべてをチャットにしたほうがいいわけではなく、対面で話す必要があることも多いし、緊急性が高いなら電話が向いている場合もあります。チャットワークに変えると効率化できるのはメールの部分でしょう。」

ChatWorkでは「全社員」や「部門」などの組織ごと、あるいは顧客やプロジェクト、業務ごとにグループチャットを作成し、グループごとに話題をわけることで業務の効率化とコミュニケーションの活発化を図っています。

グループチャットは業務だけでなく、社内サークルや同期会といったグループもあります。チャットの気軽さと相まって、部署や役職が異なっても自然に会話が生まれるのが特長です。

「役員からのチャットに入社1ヶ月、23歳の新人が返信して、それに対して役員がまた返信するといった、壁のないコミュニケーションが生まれています」

井上は、成長の課程で異なるステージにある組織同士のコミュニケーションにもチャットワークが役立つと話します。


上場前後に会社の成長スピードを落とす組織内の壁をどう乗り切るか——Fringe81株式会社



次にFringe81株式会社の代表取締役CEOの田中氏が登壇されました。田中氏は1999年にソフトバンク部門採用第1期生としてインターネット産業に携わり、その後、さまざまな企業を経て2012年にFringe81株式会社を創業しました。


同社は昨年、東京証券取引所マザーズ市場に新規上場しており、本講演ではその立場から「上場前後に起きた実話」を話していました。

上場という大きな出来事に会社はどう向き合えばいいのか。田中氏は「上場準備には社内全体の協力が必要」と述べ、「うまくやらないとベンチャーの文化を破壊しうるインパクトがあります」と警鐘を鳴らします。

具体的に何が起きるのか。

田中氏が“上場あるある”として挙げるのは、たとえば上場審査のために勤怠管理などが厳しくなり、経営管理部が“きついお母さん化”するといった例です。それにともなって各事業部の不信感が募り、「何のために上場するんだろう」という空気が蔓延してしまうこともあるのだとか。こうなってはもう上場どころではありません。

そんな地雷を踏まないために田中氏が意識したのは「心理的安全性」だといいます。

「部署を横断してチームを分けて、ちゃんと勤怠を期限までに出したチームのリーダーはCFOに美味しいご飯に連れて行ってもらうというゲーミフィケーションを取り入れました。他のチームには負けたくないし、面白いから皆ちゃんと出すようになって、これを繰り返すと6ヶ月連続でちゃんと締まりました(笑)」

こうした社内に向けた取り組みで、田中氏が心がけていたことがあると言います。

それは「上場のために」という言葉を絶対に言わないようにしたこと。

「上場が目的になってしまうと、上場した途端に辛くなってしまうのです。上場したあと、組織が崩れる要因のひとつです」

上場を果たした田中氏だからこその実体験に、聴講者も熱心に聞き入っていました。


田中氏、玉木氏、井上が語る、上場準備のポイント



各社の発表後は、「上場準備のポイント」をテーマに、3社によるディスカッションがおこなわれました。

田中氏が話した「心理的安全性」について、玉木氏は「弊社でも浸透させようとしています」と同意しつつ、「新しい人が入ると無関係な顔をする人が増えたりします。そういうとき、皆で盛り上げることも大事」と実体験からコメント。「弊社は絵文字文化が強くて、皆それを押しまくっています。Facebookの"いいね"みたいな効果があります」とのことです。

また、田中氏が「上場のために」という言葉をNGにしたというエピソードを聞いた井上は、「弊社も"上場のために"とはっきり言っているわけではないが、その意識が形成されつつあるのかなと」と自社を振り返り、「オンラインだけじゃなく、オフラインも含めてなるべくコミュニケーションを活発にしようという仕掛けをやっています」とあらためて社内制度における取り組みを振り返りました。

田中氏からは「この制度は効いているぞと思うのは」との質問がありました。

玉木氏は11月から始めたという部活制度を挙げ、「どんな部活でもいいのでどんどん作ってもらい、2部署以上で4人集まると部費を出しています」と部活制度を紹介。遊び目的のサークルであっても、社内コミュニケーションにつながるなら、費用は惜しまないそうです。

田中氏は「福利厚生は社員が50人増えるたびに変えていったほうがいいかも」と具体的にアドバイス。

「弊社は100人くらいまでは四半期に1回社員旅行をやっていましたが、150人を超えてくるともうそれは無理なんです」

この発言に玉木氏と井上も大きくうなずいていました。SmartHRでは玉木氏が入社する前、MVP制度があったのだとか。会社が苦しかった時期はモチベーションアップのための施策として機能していたそうですが、組織が拡大し安定するにつれて、「誰が選ぶのか」という問題が発生し、いったん廃止したのだそうです。

パネルディスカッション後は、聴講者からの質疑応答へ。

「ストックオプションを持っているメンバーと持っていないメンバーとの温度差をどうケアするのか」や、「日本人以外とのコミュニケーションで気をつけていることは」、「IPOをしてみてよかったことは」といった鋭い質問が飛び交い、登壇者の3名は真剣に回答していました。


おわりに


企業にとって上場は非常に大きな転換点ですが、その前後で起きうるさまざまな課題についてはあまり語られることがありません。今回のセミナーは上場に関する本音が聞ける貴重な場となりました。

ChatWorkでは、業務効率化、働き方改革などさまざまなテーマでセミナーを毎月開催しています。

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組織の成長を止めないための業務効率化


チャットワークを組織利用することのメリットを事例を踏まえて具体的に紹介した資料です。また、組織利用に必要なステップについてもご覧いただけます。

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