中央右が奥野弁理士、中央左が伊藤弁理士
いつもチャットワークをご利用いただき、誠にありがとうございます。
APIを介してチャットワークと他のツールを連携させる話に興味を持っていただける方が多いようですね。
ChatWork社もZapierと連携したサービスを提供しています。
今回紹介するのはAPIではなく、VBAを使用してチャットワークとExcelを相互にデータを自動でやりとりするプログラムを開発した、特許事務所です。
所員26名中エンジニアが3名もいらっしゃるという、SK特許業務法人様にお邪魔してきました!
社内の効率化のためチャットワークを導入
■SK特許業務法人(外部サイトへ移動します)
ーーーチャットワークはどのように利用していますか?
「社内はすべてメール禁止として、チャットワークに置き換えました。社外のお客様とだけ、メールは使用しています。日本から海外に特許を出す仕事が約1/3、海外から特許を持ってくる仕事が約1/3という割合で、海外とのやり取りの半分はアメリカになります。その次に多いのが台湾ですね。社内も23人中6人が中国人です。
メールも日本語は1/3くらいで、いろいろな言語が使われています。チャットワークは残念ながら中国本土のグレイト・ファイアーウォールに対応していないため、中国のクライアントとのやり取りに使えません」(奥野彰彦様:代表社員 弁理士)
特許期限のチェック忘れをなくすため、VBAで組んだ
ーーー特許事務所ならではの利用方法はありますか?
「特許の仕事で重要な点は期限です。1日でも期限が遅れると、特許申請負けをしたりして大事故につながります。そこで毎日期限チェックを行い、遅れが無いように気を付けています。
特許期限についての民間の業務用データベースサービス「PATDATA」を利用しており、自動吐き出しマクロを作ってそこからcsvで吐き出させています。吐き出されたcsvファイルの個々の特許期限情報を、を所内のExcelファイルへ自動更新するようにVBAで組んでいます。
また、このExcelファイルは事務所内全員のデスクトップへ置き、簡単なVBを組んで同期させています。
そこからさらにVBAを使用して、自動でチャットワークに投稿させて気づきやすいようにしています」(坪龍志様:理学博士 特許技術者)
ZapierはEvernote連携に活用
ーーーGoogleスプレッドシートやGoogle Apps Scriptは利用しなかったのですか?
Googleスプレッドシートも試したのですが、無料版では回せる回数が決まっていますね。我々の処理は、1つ1つ照合して、所員全員それぞれのカレンダーに送っています。先の日程の分まで回そうとすると、ちょこちょこと日程が変わるので、Googleカレンダーをきれいにする必要があります。そのきれいにする処理1つ1つに回数カウントが入ってしまい、数百回で止まってしまいました。
手動でカレンダーに追加するとメールは自動で飛びますが、元のスケジュール自体を自動で更新したかったので今は使用していません」
「先日連携されたZapierを使用して、Evernoteにつなげていますよ。所員共有のEvernoteがあり、顧客情報、名刺、仕事用ドキュメントなどを保存しています。新しい情報がEvernoteに保存されるとチャットワークに通知が流れるようにしています。これで、Evernoteに誰かが追加した良い情報をシェアしやすくなりましたね。
今のところ頻度は多くなく、100回/月までいっていないので、Zapierは無料版で済んでいますね」
VBAは普通の人には使いやすい言語だと思う
ーーーVBAで組んだチャットワークとの自動連携の話は少ないです
「VBAを使用したチャットワーク連携はあまり知られていないと思うのですが、ニーズはあるのではないでしょうか。普通の人が業務改善するにはちょうどいい言語だと思いますよ。私が使用したコードも、どこかのネットコミュニティで誰かに教えてもらったものをベースに組んでいますよ(笑)
httpの通信のところは、VBAを少しだけわかる人レベルだと、やはり難しいと思います。今回公開させていただくコードを使用すると、わかる人ならさくっと使えるようになるのではないでしょうか。
最初にGETする箇所は、通信のことをわかっていないと難しい。このコードなら固有名詞を入れ替えるだけでできてしまいますので、VBAを使ってチャットワークとExcelを連携できます」(伊藤寛之様:パートナー社員 弁理士)
VBAでChatWorkとhttp通信するためのコード(外部サイト、GitHubに移動します)
Excel操作のみでチャットワークへタスクを設定させる
ーーー他にもスゴ技があるそうで
「タスクの設定もできるようにしました。Excelから人を指定して入力して送ると、チャットワーク上でその人のタスクとして振られます。期限も設定されます。変な人宛に投稿したら設定できないようにもしています。
逆に、チャットワーク上に設定されたタスクを自動でExcelに取り込むこともしています。GETで取りに行きますよ。実は大阪在住のスタッフが1名いるのですが、VPNでつないでいるわけではないので、ExcelからチャットワークへPOSTしたものを、さらにチャットワークからGETして東京のExcelに書き込ませています」
Excelから自動でグループチャットに追加するマクロも作った
「新しく入所した職員を自動でグループチャットに追加するマクロを作りました。これは全員のグループチャットデータの一覧ですが、チャットワークのチャンネルを取ってきています。所内公開だけと指定して入力すると、所内公開だけのグループすべてにばっと入ります。新しい人を20個くらいのグループチャットに1つづつ追加するのは、面倒ですよね(笑)」
ステップ1:「所内公開」がルーム名についたリストをシート(チャットワークRoom)に書き出す(この時、ルームのメンバーリストも一緒に書き出しておく)
Excelから自動でChatWorkのグループチャットに追加するマクロ:ステップ1(外部サイト、GitHubに移動します)
ステップ2:追加するメンバーをIDを指定して追加する
エクセルから自動でChatWorkのグループチャットに追加するマクロ:ステップ2(外部サイト、GitHubに移動します)
以上となります。
特許事務所ならではの要件をこなすため、VBAでここまで組むとは、驚きの連続でした。
興味ある方は是非、VBAとExcelでチャットワーク連携システムを構築してみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介した事例が、皆さまのチャットワーク活用のご参考になれば幸いです。
チャットワーク導入事例ページには様々な事例が掲載されていますので、ぜひチェックしてみてください。
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