「メールの誤送信」、「添付忘れ」、「迷惑フォルダに格納されて確認モレ」・・・メールをビジネスで使っている方はこれらのミスを一度は経験したことがあるのではないでしょうか。そのようなメールの非効率な点を背景に、近年は多くの企業がビジネスチャットを採用し、コミュニケーションの効率化を進めています。
一方、多くの方は本当にビジネスチャットでコミュニケーションが本当に改善されるのか疑問に思っているかと思います。
今回のシリーズ連載では、ビジネスでチャットを実際に活用されている方の視点で、メールとビジネスチャットの違いについてご紹介します。
いまさら聞けない!メールとチャットの違い
皆さんは、仕事で「チャット」を使っていますか?
業務上のコミュニケーションと言えば「メールが中心」という方も多いですよね。
でも、チャットを導入すれば、メールで起こりがちなトラブルや課題も未然に防ぐことができるんです。
今回から、ビジネスにおける「メールとチャットの違い」について、詳しくご説明していきたいと思います。
メールってどんなツール?
「業務上の情報伝達なんて、メールがあれば十分じゃないの?」と思う方も多いかと思います。
でも、メールには
- 一度送ってしまったら取り消せない
- ビジネスメールマナーにのっとった文面が必須
- 新しくメールを送る際はその都度宛先設定が必要
- メールアドレスさえ分かれば誰でも送れる
- 添付ファイルの容量に制限がある
といった特徴があります。
このせいで
- 宛先や内容を間違えて送信してしまった
- 宛名やあいさつなど、要件以外の文を書くのに時間がかかる
- 担当者をCCやBCCに設定し忘れていた
- 迷惑メールが大量に届く
- 過去のメールを確認したいのに見つからない
- 添付ファイルのデータが重くて送れない
というように、使いにくくて面倒な思いをしたり、小さなミスがトラブルにつながったりすることがありますよね。
こうして振り返ってみると、今やメールは「効率的なコミュニケーションに適したツール」とは言えません。
チャットってどんなツール?
一方で「チャット」は、インターネット上でリアルタイムにメッセージのやりとりができるツールです。
皆さんも、プライベートではLINEやFacebookメッセンジャーといったツールを使っていますよね。
最近はプライベートだけでなく、ビジネスでも「チャットツール」が頻繁に使われているのです。
プライベートのチャットをビジネスでも使うべき?
では、業務でも同じように、LINEやFacebookメッセンジャーなどを使えばコミュニケーションがスムーズになるかというと、そうではありません。
プライベートのアカウントを業務でも使用してしまうと
- 仕事中もプライベートの連絡が来て気が散る
- 休暇中も仕事上の連絡が入ってきてしまう
- セキュリティ面のトラブルが起きやすくなる
といった問題があります。
最近は、プライベート用に取得したLINEやFacebookなどのSNSアカウントを、業務でも使ってしまうケースが増加しています。(こうした状態は「シャドウIT」と呼ばれています。)個人がプライベートで取得したSNSアカウントは、企業側で管理することができません。そのため設定を誤ったり、アカウントの乗っ取り被害にあったりすると、情報漏洩につながりやすいという危険性も大きくなってしまうのです。
引用元:MMD研究所「ビジネスパーソンのコミュニケーションツールに関する調査」
「ビジネスチャット」とは?
メールは不便だけど、プライベートで使っているチャットを流用するのは危険が大きい…。
こうした問題を解決すべく現れたのが、ビジネス用途に特化したチャットツールです。
ビジネス向けのチャットツールには
- メッセージは送信後も編集・削除でき、誤送信を防げる
- 検索性が高く、過去のメッセージもすぐに確認できる
- 大容量のファイルもすぐに送れる
- 迷惑メッセージは届かない
- アカウントは企業で管理でき、メッセージも暗号化されて送受信されるため情報漏洩しにくい
- グループチャットやビデオ通話、タスク管理機能など、ビジネスに適した機能が満載
といった特徴があります。
こうしたビジネスチャットを使うことで、業務効率アップや社内のコミュニケーション活性化を実現している企業は少なくありません。
次回以降は、メールとチャットの違いについて、さらに詳しく紹介していきます!
谷口 智香
元ITエンジニアのライター。現在はエンジニア経験を活かしつつ、IT・キャリア・人事系の記事を中心に執筆中。ITサービスを活用した仕事におけるコミュニケーション術などに興味がある。