前回から、ビジネスコミュニケーションで電話をよく使用する方に向けて、電話とチャットの違いについてご紹介しています。
今回の記事でも引き続き、仕事中によくある利用シーンを例に、電話とチャットの違いをご紹介したいと思います。
会議中に連絡が来てたけど、今日は一日忙しいんだよね・・・
- 電話:相手の都合のいいタイミングでかかってくる
電話はお互いのタイミングが合わないとできません。
仕事の予定が立て込んでいるときにタイミングを合わせようと思うと、スケジュールの調整や仕事の中断をする必要が出てきてしまいます。
また、忙しいときに重要度の低い電話が来ると、邪魔されて仕事の効率が落ちてしまうこともあります。
- チャット:相手を気にせず自分のタイミングで対応できる
チャットなら、わざわざ予定を調整したり、手元の仕事を中断したりする必要はありません。
会議や外出が続くような忙しい日でも、届いているメッセージは手のあいた隙間時間で確認・返信すればよいのです。
そのため、集中したい作業があるときに、重要度の低い連絡に邪魔されるようなこともありません。
わずらわしいマナーがあると、すぐに本題に入れない…
- 電話:電話特有のマナーが面倒、そのぶん時間もかかる
仕事上の電話では、毎回受けた側が社名を名乗って、かけた側が社名と名前を言って、「お世話になっております」を挟んで話したい相手を指名して…といったマナーにのっとったやりとりが発生します。
電話をかけた段階・受けた段階では、相手がわからないので仕方ありませんが、毎回この形式を守ってやりとりするのは面倒ですし、本題に入るまで余分に時間がかかってしまいます。
- チャット:簡単なメッセージでやりとり完了
電話特有のマナーや儀礼的なあいさつなどは不要です。
メッセージは話したい直接と直接やりとりできるため、「商品Aの納期はいつごろになりますか?」「〇月×日の予定です!」といった感じで、すぐに本題に入れて、必要な情報のやりとりを素早く終えられます。
自分と関係ない連絡に手間をかけたくない!
- 電話:出たら最後、自分宛じゃなくても応対作業が発生する
たまたまとった電話だと、自分とは関係ない連絡の場合も多いですよね。それなのに、電話をとった人には、指名された相手の所在を確認したり、社名や名前を聞いて伝えたり、不在なら伝言を聞いてメモに残したり……とさまざまな作業が発生し、時間をとられてしまいます。
- チャット:送信元が明確
チャットの場合「出てみないと相手がわからない」という連絡は来ません。メッセージは必要な相手、例えばプロジェクトグループや部署ごとに直接届くため、関係ない人に余分な作業が発生することもありません。
このように、コミュニケーションの手段が電話中心だと、仕事の効率も下がってしまいがちです。
ただ、だからといっていきなり電話の利用を完全にやめるわけにもいきませんよね。
というわけで、次回は電話の不便を解消しつつ、ビジネスコミュニケーションをもっと快適にする方法を考えてみたいと思います!
谷口 智香
元ITエンジニアのライター。現在はエンジニア経験を活かしつつ、IT・キャリア・人事系の記事を中心に執筆中。ITサービスを活用した仕事におけるコミュニケーション術などに興味がある。